もちろん花より団子。

kanoroot2009-03-23

私の三大似合わないもの。トレンチコート、リュックサック、オーバーオール。
春になると、マッキントッシュのおしゃれトレンチを着て、颯爽と街を歩く素敵女子がニクイ…!私になにが足りないというのか。うーん…、シャキーンとした感じ?トレンチって、知的でかっこよい女性に似合うもんな。四六時中まったりのったりしている私が着こなせるわけないか。ああ、いったいどこに置いてきてしまったのかしら、スマートさってやつ。


教授がドビュッシーの生まれ変わり、と言うなら、私は(食い意地だけなら)正岡子規の生まれ変わりだぜ、と最近読み始めた『仰臥漫録』。
「この頃食ひ過ぎて食後いつも吐きかへす」子規と、おなか壊してるのに焼肉食べる俺。似てるんじゃないの?!と思ったんだけど…、いやいや、子規には、もうまったく歯が立たない、全然敵わないです。食べ物に対する執念が凄まじくて、鬼気迫っている。さらに性格も短気で超わがまま。病気であることを考慮しても、根性悪すぎ。看病している妹の律ちゃんが可哀相になってくる…。
でも、この本好きです。面白い。余命わずかの状態での、家族や友人、庭に咲く草花に対する洞察力、表現力には驚かされる。そして、病床日記ではあるけれど、闘病記じゃないのがいい。死の床にある人の日記は、病気に負けないで立ち向かう、とか、余命わずかでも前向きに生きるとか、そういった方向になりがちだから。
子規自身、痛い苦しいつらいとはよく言うけれど、病気そのものをネタにするのを恥ずかしいと思っていたようです。当時流行した『一年有半』(末期癌に侵された中江兆民が死を覚悟し、残りの人生を賭けて書いた本。)も次のように一刀両断。

生命を売物にしたるは卑し

かぁっこいい。間食に菓子パン食い過ぎだし、傍にいたら確実に一発蹴り入れてるタイプだけど、とても格好いい人だと思う。


今週の木曜に会社のお花見があるんだけど、ちゃんと桜咲いているのでしょうか。
お花見弁当といえば、おにぎりよりもいなり寿司が気分。パブロフの犬よろしく、桜の開花と聞くとおいなりさんが食べたくなる。なので作りました。いなり寿司は、上手に作るのに年季がいる料理だと思う。油揚げは気持ち濃い目の味付けで、しっかり煮汁を煮含めるとおいしい。
今月の『ku:nel』は器特集で、のらぼうの人が器を紹介していたので、即買いした。私は、器は気に入れば、たっかい古伊万里でも、おしゃれなアラビアでも、結婚式の引き出物でもらった謎のキャラクターものでも、なんでもこい。