「暗いよ狭いよ怖いよーっ!」

kanoroot2009-03-12

ある日のおやつセット(と猫)。
番茶と大学芋。揚げたさつまいもに蜜をからめただけで、なんて素敵なハーモニー。考えた人は天才だねぇ、と食べるたびに思う。
生活におやつを欠かせない私ですが、最近のお菓子業界はたるんでいる気がしてならない。「油で揚げないポテトチップス(油分72%カット!)」とか「21時すぎても食べたい人のためのカロリーオフのアイス」とか。ぬるい。ぬるすぎる。
おやつとは、余分なものだからこその贅沢なんじゃないかと思うのです。太りたくないなら食べなきゃいい。食べるんだったらカロリー覚悟。「太らないおやつ」なんて、つまらないよ。
同じ意味でマクロビオティック的なお菓子も苦手。マクロの先駆けで有名なレストランでケーキを食べたとき、「ギブ・ミー・乳脂肪分!」って心の中で叫んだからね。もちろん、中にはおいしいものもありますが、精神面で、これらは俺のおやつ道には反しているわけです。


昨日は渋谷に行く用事があったので、帰りに、ベント・ハーメル監督『ホルテンさんのはじめての冒険』を見に行く。
水曜は映画サービスデーだから千円だー!とウキウキで受付に行ったのだが、ブンカムラの映画館は、火曜がサービスデーなんだって。個性尊重教育の弊害がこんなところにまで!!独自路線は素晴らしいことだけど、たまには長いものに巻かれる勇気も必要だと思うよ、おねえさんは。と思いながら1800円払う。
映画は奇妙で不思議でおかしな世界。ホルテンさんはパイプの似合うなかなか渋いおじさん。相当奇天烈な出来事に巻き込まれ続けるんですが、彼が寡黙で無表情なため、その奇天烈さがごまかされ、何がおかしいんだか分からなくなってしまう感じが面白かったです。アキ・カウリスマキの作品もそうだけど、とぼけたユーモアを描きながら、普通に暮らす人間の姿をきっちり描いていて、北欧の映画ってやっぱりいいなぁと思った。


ところで、どうやら最近「プチ閉暗所恐怖症」みたいなのだ。
うすうす気付いてはいたけれど、先週『チェンジリング』、そして昨日『ホルテンさん』見た時も同じ症状が出たので確信した。始まって30分くらいで、胃がきゅーっと締め付けられ、顔から血の気がなくなるのが分かり、手足が冷たくなる。目を閉じてゆっくり呼吸をしていると治ります(途中で治るから「ガチ」じゃなくて「プチ」なんです)。自分なりに分析するに、スペイン帰りの飛行機で超気持ち悪くなったのが原因のような気がする。閉暗所に入ると、体があの壮絶な具合の悪さを思い出してしまうのでは…?ちがうかなぁ。
そのうち症状がひどくなって、『うる星やつら』の面堂終太郎みたいに「暗いよ狭いよ怖いよーっ!」と錯乱するようになったら、どうしよ〜と戦々恐々としています。