こんな夢を見た。

kanoroot2008-10-06

最近、悪夢ばかり見る。共通するキーワードは「悩む」。
鼻と口から血が止まらなくて、洗面器に吐き続けながら、どうしたら止まるんだろ…と結構冷静に悩んでいたり、みのさんが「ファイナルアンサー?!」と油ギッシュな顔で迫ってくるが、なにより質問が分からん…と悩んでいたり。昨夜は、亡くなってしまった(中島)らもさんと一緒に、彼の名作『ガダラの豚』を使ってセンター試験の国語の問題を作っていた。私が「あのう、この小説は問題にするのに向いてないと思うんですけど…。」と言うと、らもさんは「まぁ、頼まれてしもたもんは、やらんと仕方ないわなぁ。」と、あの独特の口調で答えた。
いつも、どうにも困った気持になって目が覚める。


本屋で『BLUTUS 10/15日号』購入。特集は琳派って誰?」。
「何?」じゃなくて「誰?」ってところが『BLUTUS』っぽい。上野で「大琳派展」もやっているし、来てるねぇ琳派。もともと大好きな流派だし、私の仕事にも少し関わってくることなので、真面目に読む。
私が琳派を好きなワケ。その1、アンチがむしゃら系。やる気にみなぎり、努力してます!がんばってます!という暑苦しい感じが苦手なので(努力も頑張るのも大事だけど人に見せるもんじゃないと思ってる)、彼らの肩の力が抜けたところが好み。その2、「エゴ」がない作品。訴えたいこととか自分の苦悩とか表現しようとは思わないなぁ、描いてて楽しい絵を描きたいじゃん、という軽やかさが好き。(この点は橋本治がすごく上手く語ってます。)その3、洒落ている。ウォーホルと一緒で、本格的ゲイジュツ愛好家には「デザイン」と馬鹿にされがちな琳派ですが、洒落てるってことは美しいということ、美しいということは芸術の真髄なのです。
作品は雪佳が好きだけど、生き方は尾形光琳の右に出るものはいまい。金持ちのボンボン育ちで英才教育受ける→父親の遺産を使い込み借金。ギャンブル好きで女ったらし。いろんなところに子どもをつくって慰謝料もふんだくられる。→なんにもなくなったから絵でも描くか。俺、センスと教養だけはあるし。→宗達風神雷神にフォーリンラーブ!真似して書いちゃえ!・・・おもしろすぎるでしょ?元ボンボンの道楽だって、真似したって、描かせたら天才ってところも格好いい。私が理想とする芸術家の一生だわ。晩年もモテモテだったらしい。素敵。


昨日後輩ちゃんから栗を頂いたので、夕ごはんは栗づくし。栗入り炊き込みごはんと栗と鶏手羽の煮物。煮物は八角を入れて中華風にしてみました。うまかった。日がな一日、栗をむき続けた甲斐があった。
去年包丁で栗をむいた翌日腱鞘炎になったため、今年は秘密兵器を購入したのさ。(ドラえもん口調で)パララパッララ〜、「栗くり坊主」〜!鬼皮と渋皮を一緒にむくことができる優れもの(写真に写ってるペンチみたいな形のやつ)。ひとつの用途にしか使えない調理道具はあまり好きではないのだけど、これは買って正解でした。しばらくはこいつでわしわし栗をむいて、ばくばく食べるのだ。