成人したら、本物の狂気を。

kanoroot2008-01-14

友達が鹿児島土産を(賞味期限切れだけど)渡したいというので、連れ合いと吉祥寺に遊びに行きました。


お昼、満場一致で肉!しかも揚げた肉が食いたい!という意見になったので、行ったことがないけど評判のよいとんかつ屋さんに勝負してみることに。これが見事、大当たりのお店でした。成城の「椿」になかなか行けなくなってしまってから、近場のおいしいとんかつ屋をずっと探していたので本当にうれしい。
おじさんが一人で切り盛りしているカウンターだけのお店なんですが、とんかつ屋にしては珍しくBGMにクラシックがかかっているんですよ。お客さんとグールドについて語っていたから、音楽はおじさんの趣味らしい。最後に客が私たちだけになったので、おじさんと軽く話をした。おじさんは64歳。学生時代から日本各地を旅行しているそうで、国内の地理や特産品にすごく詳しい。「年に1回は2週間のお休みをとって奥さんと海外に行くんだよ。鉄道が大好きだからほとんどヨーロッパだけどね!」って言ってました。おやじ素敵すぎる…。カツうまいし、通っちゃうよ、ここは。


今日は街中で振袖姿の女の子をあちこちで見かけました。成人の日なんですね。そういえばおとといくらいにJ-WAVEで成人する若者に薦めたい本の特集をしていて、塩野七生藤沢周平なんかが紹介されていた。そこで私もいっちょ考えてみました。
私が成人を迎えた若者に贈りたい本、それは・・・、ジャジャーン、『ひとめあなたに…新井素子、です。地球が滅亡するときにも愛する人と一緒にいるのが一番よ!という美しい理由ではなく、成人ならカニバリズムくらい知っとけよ。という黒い理由です。『恋空』と同じ、一人称「あたし」だし読みやすいでしょう(新井さんにとても失礼)。でもこの本に比べたらケータイ小説の暴力なんて生ぬるいわ。狂気はもっと日常的でリアルなものだ。本当は十代のうちに読んでほしい本だけど、連れ合いいわく「今の子どもの精神年齢は、実年齢の0.7掛け」だそうなので20歳で妥協します。